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CKGマンスリーコラム No.10

 

 

日本版SOX入門「金融商品取引法案」

   (有)ルネサンス・コンサルティング
神戸 宏

 1.背景
 
近年産業界の不祥事件が相次いで続発している。米国ではエンロン、パワードコム、日本ではカネボウ、ライブドア等が記憶に新しい。
 それらは、粉飾決算、売上金の改ざん、証券取引法違反、架空取引の偽装、情報漏えい、風評流布等多岐にわたっている。
 そこで、「業務を適切に遂行し、適正な運営が誰にでも分かる仕組(内部統制)」が必要とされている
米国ではSOX法(2002年)が成立、日本では金融商品取引法案が今国会に提出されている。

2.米国SOX法(サーベンス・オクスリー法 第404条)
目的:投資家の保護と健全な金融市場の形成の推進
対象:上場企業(市場で投資対象となる企業)
義務:
・財務報告や決算報告でうそをつかない(ディスクロージャー資料の正確性と透明性)
・うそをついていないことを保証する(説明責任と内部統制の実施)
・監査人は不正行為に関与せず、正しく監査すること(監査人の独立)
・提出する書類に“虚偽や記載漏れがないこと”“内部統制の有効性評価の開示”などを保証する証明書と署名

3.日本版のSOX法案の概要
・金融商品取引法案を今国会(2006年通常国会)に提出
・リスクのある金融商品の取引を幅広く規制(株式、金融先物、外国為替証拠金等)
・2008年4月1日以降に始まる事業年度から適用予定
・上場企業およびその連結関連会社、または資本金5億円以上か、負債200億円以上の企業が対象
・罰則の強化 (不公正取引の罰則は懲役10年以下、罰金を個人が1,000万円以下、法人が7億円以下)
・基本的な精神は米国SOX法第404条を模倣
・当該企業活動の透明性(文書化)を要求(業務プロセスの文書化、リスク分析と対策、結果の実証記録)
・経営者責任の重視と企業の内部統制の規制強化
・財務諸表と共に新たに内部統制報告書が監査対象となる
・内部統制の状況を企業経営者が確認、評価し、その適正性を公認会計士が監査する二重チェックを行う。

4.日本版SOX適用するに当っての問題点
・文書作成等の負荷が大きい(米国では社外流出費用平均2億円)
・「統制の文書化」が膨大になる(1事業に対して500〜600の業務プロセスを定義、1業務プロセスごとに10程度の業務ステップが存在すると仮定すると5,000〜6,000もの文書作成が必要)
・準備する時間がない(2008年3月までに準備、検証が完了していなければならない。)
・業務プロセス定義、リスク定義、統制定義の方法が分からない。
・性善説でやってきたためマニュアル類の整備が不十分である
・部門最適なビジネスプロセスが定義されてきた為、全社的統一が困難
・手作りのアプリケーションは内部統制文書化のために仕様書やテスト結果も整備する必要がでてくる
                                         

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